No56 2200万年前から生存するトビカズラ属人類誕生よりも古い

トビカズラ属の由来
aira.jpg 人類はほ乳動物の中の霊長類に分類される生物である。その霊長類が出現したのは今から約6500万年前、恐竜が絶滅する少し前といわれている。2500万年前から700万年前の、類人猿に良く似た動物はアフリカやユーラシア大陸で広範囲に渡り分布していた。木の上で生活し、木の実などを食べて暮らしていた。やがて2500万年前くらいになると木から降りて生活するようになった。 これは当時の地球で雨の量が全体的に減少し、森が少なくなったためといわれている。食事も、木の実から草原に生える草の実や根っこへと変化していった。500万年前、人類と類人猿がわかれた。つまり、この頃から人類は他の動物とは異なった、独自の進化を遂げはじめたのである。
 人類誕生前の新世代中新世中期(2250万年前)からアイラトビカズラと同じ属の「ウジルカンダ」に似た「ノトトビカズラ」 Mucuna chaneyi Ishida」(マメ科) の化石が、石川県珠洲市高屋(柳田層、 新世代中新世中期)から出土している。化石は3出羽状複葉の側生小葉で、台湾に現生のウジルカンダに類似とあり、能登半島や壱岐島の中新統中部より産出が知られている。 
                             
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 中新世のはじめの頃(約2200万年前)まで、日本列島は大陸の一部で、日本海もほとんど無かった。日本海に海が入り列島となったのはそれ以後である。日本海はそれ以後南側が陸となり、北海道の北で海とつながった大きな湾となり、さらに湖となった。この湾に植物化石が堆積した、日本の石炭のほとんどはこの時代のものである。
上記写真 ノトカズラ化石【日本古生物図鑑北隆館より転写】
右写真  アイラトビカズラ現在の葉                                               次回に続く

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